自然と調和した快適な暮らしとは


田中 片桐さんの設計は「周囲の環境」や「家族のつながり」をうまく考えられていて、窓も多いし明るくて本当に素敵ですね。

 

片桐 ありがとうございます。こちらの建物は、ゆったりとした3LDKで、全面にとても広い茶畑があります。連なった山の方までドーンと抜けて見える環境でしたので、茶畑や山々、大きな空までが存分に望めるよう、大きな窓で見渡せるデザインとしています。建築物は本来、外部の自然環境から人を守るために室内を作るのですが、快適で素晴らしい居住空間にするには、室内にいながらも自然を感じるという、機能と相反した贅沢さをいかに取り入れられるかが大切です。そう考えると、光を取り入れ、風を通す「窓」は質の高い生活を送る上で大事ですし、機能的にとても重要ですよね。このようにその土地の条件に合った設計を、コスト面も考慮しながら行っています。お客様の要望も100%設計に反映しますので、依頼される皆さんは、ご自分の思い描くイメージをどんどんおっしゃってください!それを読み解き具体的な形として表現するのが私たち建築家の仕事だと思っていますので。

 

田中 なるほど。こだわるポイントを絞って、設計からコストに関しても依頼する側の意見を最大限反映させることが出来るわけですね。それでしたら本当に納得した家を建てられそうですね。

 

片桐 そしてこちらは私の事務所がある地元、東京都日野市に建てた家なのですが、南と北、両方にバルコニーがあり、風が通り抜ける気持ちの良い空間になっています。また1階の中庭上に浮かぶ外廊下なども面白いんですよ。(笑)

 

田中 空中庭園みたいで良いですね。全体的にゆったりとした空間の使い方が気持ちよさそう。

 

片桐 あと屋上もあるんです。広めで緩やかな階段状になっていますので、思い思いの場所に座れて花火見物に最高なんです。

 

田中 え〜!それは贅沢ですね!・・・こちらの小さなスペースは?

 

片桐 こちらは「生物観察室」と表したディスプレイスペースです。子供が小さい時はカブトムシや昆虫などを育て、子供が巣立った後は夫婦が花などを育て鑑賞するスペースになります。そのため小窓・水栓・照明・防水機能をそなえた設計です。命をはぐくみ、命の大切さを感じる空間とでも言うのでしょうか。また近くにはタタミ2帖程度の勉強部屋を設けてあります。こちらはリビングへ向け開口部が開いていますので、子供達が勉強していても家事をしながら様子をうかがうことができるんです。「秘密基地みたいだ!」と子供に大人気だそうですよ。(笑)