音声表現学苑

 

 



夏川 朗読の先生として活動されるようになったきっかけを教えていただけますか。


坂井 僕はもともと学校演劇の頃から芝居をやっていました。あるとき、視覚障害者の方の為の朗読ボランティアがきっかけで、朗読の世界を知りました。


夏川 学校演劇の頃、ということはすごく長い間やってらっしゃるということですか。


坂井 今78歳になったところなので、もう50年くらい前からになりますね。


夏川 それはすごいですね!朗読の教室というのは、実際どういうことを教えられるんですか。


坂井 僕は一応、日本語の中の共通語におけるアクセントの専門家ということになっています。今の人はアクセントを正しく言える人が本当に少ないんです。 テレビに出ているプロ(例えばアナウンサー)のアクセントでさえ間違っていることが多々あります。それは基本をすっ飛ばしてしまっているからなので、僕のところでは、その基本の部分からしっかり身につけるように指導します。


夏川 正しい発音、話し方を習得するのにはどのくらいかかるものなんですか。


坂井 それはその人のなまりの具合によってかなり変わります。例えば東北の方言は無アクセントといわれているものなので、直すのに苦労することが多いです。あとはこれは意外と思われるでしょうが、東京の人も苦労します。


夏川 東京の人ですか!?


坂井 そうです。みんな「東京方言」の自覚がないから、自分がなまっていることに気付いていないんです。なのでそういう無自覚でやっていることを矯正し て、正しい日本語を話せるようにすることが教室の目的です。読み聞かせをするお母さん方や学校の先生なども学んだりしていらっしゃいますよ。


夏川 そうなんですね。今、教室にはどのくらいの生徒さんがいらっしゃいますか。


坂井 僕のところでは、朗読とラジオドラマを教材とした台詞の教室をそれぞれやっておりますが、いまは70名くらいの生徒さんが来ています。レッスンは 1回2時間で、1クラス大体10人以内です。


夏川 授業の進め方はどんな感じですか。


坂井 まず、生徒各々が持参した教材を、1回に文庫本でおよそ2ページずつ録音します。それを再生して、アクセントやイントネーションそれから表現をチェックして直していきます。クリアしたら次に進んだり、新しい教材に進みますが、出来なかったら出来るようになるまで何回も徹底的にやります。


夏川 お稽古の成果を披露できる機会はあるんですか。


坂井 僕の教室には「スペィスひびき」という朗読の為の部屋があるので、そこで毎月クラスの1、2人が発表会をやります。それから年に2回、8月と11月にそれぞれ大きな定期公演を行っています。こちらは「朗読集団ひびき」という名前でプロの方もお招きして本格的にやっています。前回は泉鏡花の 『天守物語』をやりました。今年の秋は島崎藤村の『破戒』をやります。また、この5月にも生徒全員の発表会で「朗読まつり」と称して、有吉佐和子作の「三婆」など、ステージの朗読公演を行います。


夏川 それだけ発表の機会がたくさんあるとやる気も出ますね!最後に先生の夢を聞かせていただけますか。


坂井 せっかく作った朗読の部屋が発表会の度に満員になって、一つの拠点みたいになれば良いと思っています。


夏川 社会で使う正しい日本語が学べる場所って少ないと思うので、どんどん広まっていくと良いですね!今日はありがとうございました。

 

 

 

 



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朗読スクール・高田馬場

住所/ 東京都新宿区高田馬場4-11-13

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■授業時間■

午前の部/10:00〜12:00※月・水・金

午後の部/13:30〜15:30※月・水・木・金

夜間の部/19:00〜21:00※月・金

 

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