谷 竜興化学工業さんでは、プラスチックとゴムの加工を主力業務になさっているそうですね。具体的にはどのような商品を製作されているんですか。


菊池 自動車用部品・医療機器用部品・建築用部品・食品機材など、プラスチックやゴムの製品を製造・販売しています。委託というか「お客様からこの図面どおりの部品を作ってくれ!」とご依頼いただいて、作るのが圧倒的に多かった会社ですが、今は時代も様変わりし、商品を企画して自社商品を作ったり、またお客様の企画に沿った商品を、設計開発から手掛けて商品化しております。


谷 例えば最近はどんな物を、お作りになりましたか?


菊池 そうですね。最近ですと、今そこのホワイトボードにはってある、マグネットの商品とか。これは、よく冷蔵庫にメモなどを、マグネットを使用し貼っているご家庭も多いと思いますが、最近の冷蔵庫は、表面にガラスコーティングが施され、マグネットがつかない冷蔵庫が増えているみたいです。お客さまから「冷蔵庫を購入した方に、ホワイトボードとマグネットをセットにしたものを景品でつける。」という企画を頂き、商品化させていただきました。ホワイトボードはお客さんから支給してもらい、弊社では主にマグネットを使用する製品を企画・設計させて頂きました。


谷 へ~っ!面白い!普段、何気なく使っていそうな商品です。他には?


菊池 これは自社企画商品なのですが、スーパークリップという商品で、先日、とあるコーヒーショップでレジで会計をする時、店員さんがお札を挟むのに使用していてビックリしましたが、挟む際にはどの方向からも挟めますが、一度挟むと縦方向には抜けず、横にスライドすると簡単に外れるクリップです。それから、今弊社のネットショップでも販売を始めましたが、ファミリーレストランの厨房から生まれたヒット商品で、レトルトカッターという、袋を簡単に開封出来る商品で、ご家庭では、女性の方が、なかなか開けづらいポテトチップスなど、お菓子の開封などに使ってもらったりしている商品などもあります。


谷 これ!便利!指など挟まないので、お子様でも使えますね。なんか面白いアイデア商品が多いですね。


菊池 そうですね。これはまだ発売前の商品で、お写真などでご紹介は出来ませんが、LED基盤を完全密閉し、防水、防塵、耐熱性の向上など、室内でしか使えなかった物を、屋外でも使えるようする商品です。画期的な製造技術なのですよ。


谷 これは使い方次第では、色々な物に応用出来そうですね。誰が考えられたんですか?


菊池 僕です。(笑)


谷 すごい!アイデアもそうですが、閉じ込める技術もすごいんですね。これは何か閃いたんですか。


菊池 閃くというよりも、今出来ないことやものを、いかに出来るようにするか?という好奇心の方が強いのかもしれません。複雑なことも実は単純なことの積み重ねで、諦めずに一つひとつ階段を昇るような感じで、コツコツチャレンジしながら完成品までもっていく事が大切な事だと思います。すごく楽しいですよ。


谷 (笑)なるほど!今までを振り返ってみて、スタッフなどにお伝えしたい事などありますか。


菊池 弊社のスタッフを見ていると、わからないことがあると途中で立ち止まって放ったらかしにしてしまったり、難しいことにぶつかると諦めてしまったり、すごくもったいないと思います。私なら、「しめた。まだまだ覚えることが沢山ある。」と思い、ワクワクしますけどね。解らないことは自分で調べ知識を身につける、いわば学ぶ姿勢を持ってもらいたいと思います。また自分が難しいと思うことや、すごいと思うようなことは、実は単純なことの組合せであることが多いように思われますし、複雑なことは一つずつコツコツ紐解き、面倒くさいことを面倒くさがらずに、しつこく突詰めることも大切だと思います。また、「こうしたらどうだろう。ああしたらどうだろう。」とかいつもチャレンジする気持ちをもって、上を目指す姿勢が重要なのだと伝えていきたいですね。仕事にはゴールはなく繰り返していくのだから、いつも勉強しているという感覚と謙虚さを持ってもらいたいと思います。


谷 今後の日本の製造業はどんな変化があるでしょうか。また会社の方向性などは、どのようにお考えですか?


菊池 ものづくりの拠点は中国や東南アジア・南米などに流れたと言われていますが、単純にものを作るだけなら賃金の安い国で作ればよいのだと思います。日本におけるものづくりは、信頼性と安全性をお客様に提供し、安心して使ってもらえる製品を供給することや、独自の創造を商品に生かしていくことです。我々が生き残るためには、付加価値の提供が必要不可欠であり、創造性やそれを織り込んだ商品の開発をしていくこと、そして弊社の商品企画・商品デザイン・商品の設計開発をお客様が求めている商品に生かし、前記すべての業務から商品の提供まで行なっていくことがこれからの弊社の主な仕事となり、目に見えない価値のあるもの(デザイン・開発設計・製造技術や知的財産など)を目に見える価値のあるもの(商品)にしていくことです。また社会に貢献できる企業となり、社会に貢献できる人の育成をすることが、弊社の永遠のテーマとなるでしょう。今できないことでも、今知らないことでも、いつも前向きに捉えて日々学び、従業員一丸となって日々成長していきたいと思います。


谷 今日はとても楽しいお話をありがとうございました。ものづくりの現場に初めてお邪魔しましたが、とても魅力的なお仕事だなと感じる事ができました。

 

 

■企業データ■

●竜興化学工業株式会社

住所/ 東京都葛飾区東四つ木2-6-2(本社・開発センター) 地図を見る->>

TEL/03-3692-5195

FAX/03-3697-3725

会社案内ページ:http://www.living-life.net/ryuko/data/

ホームページ:http://ryuko-kagaku.com/