イノベーティブ・フュージョン、直訳すると革新的融合。オーナーシェフが日本中より珍しい食材を取り寄せ「白土」でしか食べられないオリジナルの料理。日本のフレンチが六本木に!
滝沢 SHIRATOさんのお店を始めるまでの経歴を教えていただけますか?
白土 2019年10月21日オープンしたお店で、以前の職場が麻布十番の「釜津田」というお店に勤めていまして、昔から独立するなら港区と決めていました。
滝沢 港区の中でも六本木を選んだのは?
白土 これは偶然なんです。物件を探している時に、新築でここにビルが建つというので、申し込みをさせていただきました。
滝沢 ミッドタウンのすぐ横で、車で来ても駐車場には困りませんね。(笑)もともと若い頃から料理の道を?
白土 20歳の頃から独立は考えていました。
滝沢 修行時代はどんな料理から始められたんですか?
白土 ホテルのような200名ぐらい入れる所で宴会料理から始まり、そこでは技術が学べなかったので、まずは魚の技術を学ぶ為に和食の専門店、それからフランス料理店で勉強をさせていただきました。
滝沢 お店のホームページを拝見すると「イノベーティブ・フュージョンのお店」とありますが、創作料理とは違うんですか?
白土 今ではいろいろなジャンルが確立され、その一つがイノベーティブ・フュージョンですが、和洋中のジャンルにとらわれず、そのシェフの料理、革新的ななにかモクモク煙が出るような面白い料理のことを指したりしますが、創作料理に近いとは思います。
滝沢 和食とフレンチを学ばれて来たそうですが、料理もそれぞれが融合されているような?
白土 日本は食材が豊富で、もちろん魚が特に美味しいので、そうなると必然的にフレンチの要素というのが、どんどんいらなくなっていくというのが自分の中にはかなりあって、例えばフレンチですとバターや生クリームはよく使いますが、そんなもの使う必要がなかったり、日本の食材をもっと美味しく調理させるには、それぞれのいいところを融合した料理になってきます。食器は日本の焼き物が多いので、和食っぽく見られることもありますが、意外にも中身はフレンチの技法でつくったものがあります。
滝沢 こちらで使う食材は?
白土 少量多皿の20品出すコースになります。なかでも魚介類が多いんですが、野菜は石川県の能登の農家さんより仕入れたものなどあります。
滝沢 プロの料理人が選ぶ食材の基準みたいなものはあるんですか?
白土 やはり食材の味ですね。例えば魚ですと脂がまわっているものなど自分は好んで使っていると思います。
滝沢 私も10年ほど畑をやっていて、趣味で釣りに出かけるので、各地に美味しい食材、あと旬のものもあるので、場所によって味も変わってくるので、その味は季節によっても変わりますか?
白土 もちろん根菜は美味しいですし、石川は加賀野菜というのもあるくらいなので、東京でも広めたいとも思っています。加賀れんこん、金時草などはよく使いますかね。東京ではあまり使わない食材などもよく使っています。
滝沢 作る時に腕が試されていると思うんですが、日々研究みたいなものは?
白土 日々というよりは毎日です。美味しくする調理法は考えています。また週一回は色々なレストランを食べ歩いて、盛り付け方や見せ方など勉強させていただいています。見せ方という点だとフレンチの盛り付けが一つ頭が出ていると思います。
滝沢 私はお酒が飲めないので、フレンチというとワインのイメージが強いのですが?
白土 お酒を飲めない方でもコースを楽しんでいただけるように、ティーペアリングといってボトリングティーを多数用意しています。例えば燻製したお茶は当店の燻製料理と相性がよかったり、フォアグラとバラ茶をあわせたりワインのようにボトリングティを楽しんでいただけます。
滝沢 お酒が飲めない女性には嬉しいですね。お茶に料理を合わせるのは難しくないんですか?
白土 自分たちで食べて飲んで、どのお茶にどんな料理があうか試しながらやっていますので、それほど難しくはないですよ。それから車で来店される方も多いので、このティーペアリングは好評いただいています。
滝沢 座席が全部で8席ですが、これは少ないんですか?多いんですか?
白土 オープンキッチンで一人ひとりのお客様に対応させていただくには、8席がちょうどいいんです。10席だと対応しきれないかな。(笑)
滝沢 六本木にとても素敵なお店を発見しました。今度はプライベートでお邪魔させていただきます。
■ショップデータ
〒106-0032 東京都港区六本木4-4-8 エトワール六本木2F
TEL 03-6804-1278
(お客様専用番号のため営業のお電話などはお断りしています)
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