Logos IES(ロゴス アイ・イー・エス)



田中 この塾の創立について教えていただけますか?

 

大藤 今から27年前、1985年に先代の長谷部葉子(現慶應義塾大学環境情報学部准教授)によって創立されました。長谷部が大学教員になるときにこの塾を閉めると言い出したんです。それはそうですよね、大学入試問題作る人が高校生の受験指導はできませんから(笑)。この塾の卒業生でもあり、当時講師をしていた私は自分にとって「ふるさと」のようなこの塾がなくなるのがさみしかったので、引き継がせてもらいました。私は大学を卒業してから学校の先生になったんですが、大人数を一方的に教えることにずっと疑問があったんです。自分が考える理想の形が小人数で思考力やコミュニケーション能力を鍛えるこの塾のやり方だったんです。

 

田中 少人数のほうが確かに実力がつきそうですよね。

 

大藤 基本は英語を3人〜6人のグループで授業を行います。この人数だと一方的に教えるのではなく、予習してきたものの中から間違えやすいパターンをみんなで共有していくなかでしっかりとした思考力が身に付きます。毎週自分たちのわからないところや、できない部分をさらしてみんなで分析するんです。我々はできないところやわからないところを恥ずかしがらないようにさせるコーディネーターですね。これは当時から変わらないです。私自身が中学2年生のときに間違えたところが多くてちょっと恥ずかしいって先生に言ったんですよ。そしたら「間違えるところがたくさんあって嬉しい。その分成長が大きいから。」と先生がおっしゃったんです。すごく嬉しかったですね。その経験が今の基盤になっている気がします。もちろん最初からグループだと不安という方もいらっしゃるので、入塾の際に生徒本人、ご家庭と面談をさせていただいて、個別授業を行うこともあります。

 

田中 大藤先生が塾長になられてから慶應大学のSFC(環境情報学部、総合政策学部)の合格率が100%とお伺いしました。

 

大藤 おかげさまで、私が塾長になる前から東大、京大をはじめとして、早稲田、慶応への実績が毎年あります。小さな学習塾ではとてもめずらしいようです。その秘密は優秀な講師と考える授業にあると思います。私をはじめ講師のほとんどがロゴスIESの卒業生です。考える授業、コミュニケーションの上に成り立つ授業がどのようなものか、身をもって体感し合格していった生徒たちが強力なスタッフとなっています。また、慶應義塾大学は国語の読解の代わりに小論文を課しています。つまり自分の言葉で自分の考えを表現する必要がある。ロゴスの一般クラスでの成長の延長で、慶應の小論文に対応できる力がつくのでは、と考えております。もちろん大学受験用の小論文のクラスでも密度の高い授業を提供しています。英語、小論文の難関といわれる慶應の環境情報学部と総合政策学部への合格率は今のところ100パーセント。この5年で受験した4人のうち4人全員が合格しています。慶應義塾大学SFC専門コースを開講しています。

 

田中 今後の大学入試はどうなるでしょうか?

 

大藤 グローバルな時代に向けて英語は重要です。その他には母語での表現力。教科で言えば、英語と小論文の比重が高くなると思います。また最近話題になっている東大の9月入学。これによって教育のグローバル化も進むと思います。つまり海外の大学に日本人が行きやすくなりますし、海外の学生が日本の大学にやってくる。そうなると、就職のあり方も非常に変わってくると思います。グローバルエリートはどの市場で、つまりどこの国で自分を売るか、よく考えなければいけなくなります。現在、大学卒業の初任給は上海では10万円以下、シンガポールでは20万円以下、アジアではまだ日本が一番初任給が高いですね。逆に言うと自分より能力のある人材が自分より安い給料で喜んで働くということです。非常に難しい時代になると思います。来るべき時代に備えて、現在の大学入試を突破するのに必要な思考力だけでなく、なんというか、、

 

田中 生きる力みたいなもの。

 

大藤 そうです、生きる力。とても大切だと思うんです。それがどういう能力か、いろんな意見があると思うんですが、、、。2年前に国土交通省の地域活性化事業の仕事で鹿児島県の屋久島の隣りの口永良部(くちえらぶ)島に渡ったんです。私がその島の人たちの生き様やあたたかさに感動して、昨年から島の古民家をお借りして、慶應大学の学生や塾生とサバイバル合宿をしています(笑)。まさに文字通りの生きる力というか。150人の島で、船も一日一便で島に信号はありません。そんな中で昨年は地元の漁師さんに魚について教わったり、野菜をもらったりしながら自炊合宿しました。自然環境だけでなくコミュニケーション環境も都会とも全く違います。濃いです。たぶん古き良き日本の姿があるんだと思います。

 

田中 価値観が広がりそうですね。

 

大藤 そうなんですよ。

 

田中 仕事で海外にいくのですが、みんな自分の国の歴史や自分の国の文化についてとても勉強している、と感じるんですね。逆に日本人はそういうところが弱い気がします。

 

大藤 全く同感ですね。グローバル時代になっていき共通語としての英語を当然必要なものになっていくと思います。その一方で、思考の基盤となる母語である国語力が大切になると思います。英語がしゃべれるのはあたりまえ、になると思います。ただ母語である日本語で行われる思考力が弱くなってはいけないと思います。そのためにも英語と国語の読解と小論文を塾の中心に据えて頑張っていきたいと思います。また田中さんがおっしゃったように、自分の国やふるさと意識を強めていかないといけないと思います。自分の生徒が海外で活躍するようになっても、日本に帰ってきたい、日本で働きたいと思ってもらえるかが私の使命でもあると思っています。そのためには我々大人も学び続けなくてはいけないんだと思います。社会のことや文化のことを。

 

田中 生涯学習ですね。

 

大藤 はい。

 

田中 私も今通信制大学で教育関係の勉強しているんです。昔から先生に憧れがあって、、ただなかなか卒業できないんですが(笑)短期のスクーリングがとても楽しくて。いろんな年代のかたが勉強していらして、そこでの仲間は本当に大切なんです。かなり高齢の方もいらっしゃるんですが、生き生きと勉強してらっしゃる姿に本当に感動します。

 

大藤 すばらしいですね。若い世代のためにも大人が輝くことって本当に重要だと思います。将来的には大人の学びの場も提供していけたら、と考えております。

 



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